パルクフェルメとは? | モータースポーツ用語 | port F

パルクフェルメ

パルクフェルメ (仏: Parc ferméは、モータースポーツにおける車両保管所の事。レース競技に参加する車両、あるいは参加した車両に対して車両検査を行い安全が保たれているか又は技術的な不正が見られないかをチェックする場所である。尚「パルクフェルメ」という言葉はフランス語で「閉ざされた公園」を指し、FIAで厳格にF1レギュレーション、世界ラリー選手権のレギュレーションとして定められた用語でもある。

現行ルールではレースセッションを行っていない状態のマシンを「パルクフェルメ状態」と呼ぶ。つまり、フリー走行、公式予選、決勝レースでコースで走行している状態以外は厳密にはこれに該当する。

F1レギュレーション上では基本的に予選終了後の土曜日18:30から決勝当日の日曜日8:30までパルクフェルメにて各マシンは保管されなくてはならない。しかし2010年より参戦チームが増え、すべてのマシンを一カ所に集めて管理することが困難となった。そのためマシンを各チームのガレージに錠付きのカバーを掛けて保管し、カメラによって監視することでパルクフェルメルールを運用している。

この期間中は特別な許可がない限りはマシンに触れることも許されない。保管している期間中、オフィシャルはマシンの計量、寸法、その他の装備品がF1レギュレーションと照らし合わせて準拠しているか否かを厳密に調査する。 パルクフェルメから離れたマシンは、即ち先述の「パルクフェルメ状態」にあたり、チームがマシンに対して行う作業は、レギュレーションで厳格に規定された作業に限定されている。又、これらの作業はFIAのテクニカルチーフとオフィシャルの厳しい監視の下でのみで実施が許可される。この「パルクフェルメ状態」の間は小規模の改良は許可されているが、これも2010年のF1世界選手権のルールに準拠する。したがって、ブレーキオイルの注油やフロント/リアウィングの角度変更などは認められるものの、Q3進出者はQ3でベストタイムを出したときはいていたタイヤでスタートしなければならない、とルール化されている為、現在では下記の「例外」以外は認められない。ギアボックスやエンジンを丸ごと交換する場合は、レギュレーションに相応するペナルティが課される。但し、ギアボックスに関しては「ギアレシオの変更」はパルクフェルメ状態で行ってよいとされる作業に認められており、ギアレシオ変更を主催者側に申告して許可されれば、パルクフェルメ状態のマシンでも作業を行う事が出来る。また2010年よりレース中の給油が禁止されたため、給油することも認められている。

タイヤ交換が許可される「例外」としては、天候の変化である。例えば、予選で雨だったが決勝では晴天になった場合、あるいはその逆に予選では晴れたものの、決勝では雨天になった場合はその天候に応じた適切なタイヤ交換が認められる。 2009年までは決勝スタート時での予選タイヤの使用義務はなく、パルクフェルメにおいてのタイヤ交換も認められていた。

決勝レースで、チェッカーフラッグを受けた後、1周を走行後、ドライバーはパルクフェルメにマシンを駐車しなければならない。1位から3位までのマシン(表彰台に上る義務があるドライバーのマシン)とそれ以下のマシンで駐車する場所が異なるものの、各マシンが駐車するエリアはパルクフェルメ内であるとレギュレーションによって定められている。又、近年ではレース終了後の重量計測が厳密化されているため、チェッカーフラッグを受けてウィニングランを行うドライバーは以前のようにコース中央を凱旋するよりも、コーナーのアウト側などタイヤカスやゴミが多い場所を走行し、敢えてタイヤの表面にタイヤカスを多く付着させた状態でパルクフェルメに戻ってくるようにしている。これは、パルクフェルメでマシン測定を行う場合「マシンに付着しているものはマシンの一部として見做す」為であり、タイヤカスが少しでもマシンに付着していれば、当然ながら重量が増える。これは、このようなゴミ同然の様なものもオフィシャルはマシンから取り除いて最終重量を測定してはならないと取り決められている為である。

逆に、レース終盤にクラッシュによってマシンのパーツが多く欠損した状態でチェッカーフラッグを受け、パルクフェルメで最終重量を測定した結果、規定重量に満たなかった為に失格になるケースもある。

パルクフェルメルールの特殊な例外措置

上記のように、パルクフェルメに関するルールは厳密に定められているものの、特殊なケースによって例外になる場合もあり、それは通常は土曜日に開催する予定である公式予選が行えなかった場合である。発生しているケースとしては集中豪雨や台風といった自然災害や、クラッシュしたマシンの撤去などによる延期が挙げられる。2010年日本GPでは10月9日に鈴鹿サーキット周辺で集中豪雨が発生し、当日のフリー走行もほぼ走行不可能な状況のまま公式予選の時刻を迎え、そのまま雨は一向に止む気配はなく公式予選を日曜日の朝まで延期する事を決定した。これにより「予選が行われていない」という特殊な例外が発生し、スケジュール変更後の公式予選が開始されるまでパルクフェルメ状態に置くという措置となった。予選中のパルクフェルメルールはあくまで「公式予選と決勝までに保管を義務付ける」という性質が顕れた特殊な事例ともいえる。尚、翌日の公式予選の終了後は決勝までたとえ短時間であっても「パルクフェルメ」にマシンを保管することになる。

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