平均速度とは、ある地点からある地点までの距離を移動時間で割ったものだが、モータースポーツにおいても基本的には同じで、サーキット1周の距離をラップタイムで割ると、その1周の平均時速が計算できる。また、決勝レースの総走行距離を決勝レースの走破タイムから計算することもある。
計算例):
ここでは、2018年F1日本GP予選Q3でのルイス・ハミルトンの最速ラップについて平均時速を計算する。
必要な値は以下の通り
- ラップタイム:1分27秒760 = 87.760 秒
- 鈴鹿サーキット1周の距離:5.807 km
計算は、
5.807 ÷ 87.760 = 0.0661… (km/s)
となるが、このままだと秒単位で計算しているため、時速ではなく秒速となる。
5.807 ÷ 87.760 × 60 × 60 = 238.208 (km/h)
とすることで、平均の時速 238.208(km/h) が計算できる。
この時のラップタイムは、(現実には不可能だが)時速 238.208 kmの均一な速度で走れば記録されるタイムということになる。
F1史上最速の平均速度は、2018年イタリアGP予選でフェラーリのキミ・ライコネンが記録した263.587 km/h である。
またインディカーシリーズのオーバルコースでは、伝統的にセッションのリザルトがラップタイムではなく平均速度で表される。